▼地方交流レースも中央勢優勢が続いているが、今年のフェブラリーステークスは胸を熱くさせられた。発馬で後手を踏みながら直線は馬場の大外を凄い伸びで一完歩ずつ勝ち馬に詰め寄ったフリオーソ。勝ち馬は後にドバイWCで接戦の2着になるトランセンドだっただけに着差以上に価値のある内容であり、地方勢の底力を見ることができた。トランセンドを含めダート路線は実力馬が多く非常に興味深い現状。そこで上半期のダートレースの総決算の位置づけとし定着した帝王賞。絶対王者不在といってもいいが、むしろ王者に相応しい猛者たちがひしめいている現況をどの馬が一歩リードするか、また新たなる強者の誕生か、小細工なしの2000m、夏目前に熱い夜の戦いが幕を開ける。 ■傾向は… ▼スマートファルコンが飛ばす流れが濃厚で、ここ最近の時計の出やすい馬場を考えると時計は2分3秒台前半から2秒台の速い時計の決着か。昨年は1・3着、一昨年は2・3着が地方所属馬と地方勢が大健闘しているレース。ただ今年はフリオーソが回避しJRA勢が優勢と言える。 |
■絶対王者、世界へ向け…スマートファルコン ▼目下ダートグレード4連勝中、ここまで重賞14勝。卓越したスピードで影を踏ませない圧勝劇と隙を見せない強さ。特筆するのは昨年の東京大賞典。ハイラップを刻みレコード勝ち。2004というタイムは芝レース並みの破格のタイムで、ここにきて完全本格化したといって言いだろう。さすがにマークはきつくなるが、ダイオライト記念を見ても分かるように負かしにいった馬が逆にバテてしまう。簡単には崩すことができない。おそらく迎えるであろう世界の舞台へ向け磐石の地位を築くことができるか。 |
■復権目指す…エスポワールシチー ▼前走は3着とフリオーソに敗れはしたが、出遅れて追いあげるのに脚を使ったのも事実。昨年のかしわ記念以降海外遠征を含めややリズムが悪い印象だが、3月の名古屋大賞典では完調ではないながら、東海Sレコード勝ちのワンダーアキュートに完勝と衰えは感じない。実績・能力は間違いなくトップクラス。大井は初めてだが右回りも問題ないし再び輝きを取り戻すことができるか。 |
■堅実派…バーディバーディ ▼バーディバーディにはまだスマートファルコンあたりとは差がある印象だが、昨年の東京大賞典、今年のフェブラリーSでともに3着。特にフェブラリーSではトランセンドに0.2差で続いたのだから3歳時とは違った評価も必要だろう。ただ、相変わらず突き抜けるだけのものはまだ見せてくれていない。目標のはっきりしたレースだけに、うまく一瞬の脚を生かしたいが…。
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■地方の筆頭格は、ボンネビルレコードとシーズザゴールド ▼帝王賞とは抜群の相性を誇るボンネビルレコード。過去4年で【1.1.2.0】と必ず馬券に絡んでいる。今年9歳になってからはこの馬らしい強靭な末脚が見られていないが、得意の大井2000で変われるか。
▼シーズザゴールドは昨年の羽田盃馬。ここまでキャリア13戦とまだまだ伸びシロが大きい。前走は初距離で出入りの激しい競馬。さすがに今回も相手は強そうだが、金盃でスーパーパワーに迫った脚でどこまで食い下がれるか。
▼連闘で挑むマグニフィカは3歳時ジャパンダートダービーを制したあたりのデキになかなか戻ってこないが、潜在能力は十分。連闘がいい刺激になれば復活の糸口がつかめるかもしれない。気分良く前に行きたいところ。
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