▼上半期の3歳ダート路線の総決算的な位置づけになったジャパンダートダービー。近年は地方勢も健闘しているレースで、昨年はマグニフィカが強敵相手に逃げ切り、地方の底力を見せ、現役ダート界トップクラスのフリオーソも4年前レースレコードでの完勝。互いに譲らないレースが続いている。注目は牝馬ながら圧倒的な強さで牡馬の王道を進むクラーベセクレタ対中央勢の戦いといっても過言ではない。中央3歳ダート路線はまだ混沌としていて主役が誕生していないが、ここから大きく羽ばたく馬も過去には多く、今後に向けて重要な一戦だ。また各地方のダービー馬も参戦する非常に興味深いレース。夏目前、衝撃の2分間が幕を開ける。 ■傾向は…  昨年のジャパンダートダービー(優勝マグニフィカ) ▼過去12年に限るとJRA8勝、地方4勝とJRA勢が優勢。その中で川島厩舎は2勝とクラーベセクレタには心強いデータ。過去のレースでは時計は5秒台前半から4秒台だが、最近は馬場も軽く時計が出やすいだけに3秒台の決着も。先行馬が有利なレースで追い込み馬はやや分が悪い。ローテーションは様々だがダート、芝含めて実績上位の馬が好勝負をしている。
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■単騎で行きたい…エーシンブラン ▼初ダートの兵庫CSは果敢にハナを切り2着に1秒差の楽勝と新境地見せたが、相手関係や流れに恵まれた感も。前走は先行したものの、アッサリ後退し見せ場のない競馬。現状はすんなり逃げがベストか。距離延長にも不安があるが単騎で行ければ。 |
■得意のダートで一変も…カネマサコンコルド ▼道営でのデビュー戦はクレーべセクレタに敗れたが、そこから3連勝。北海道2歳優駿ではビッグロマンスを振り切って勝利し、道営トップクラスの成績で中央入り。今回は休み明け3戦目。前走は芝のレースだったが先行し強敵相手に見せ場十分の内容で復調に手応え。得意のダートに戻って一変の可能性秘める。 |
■中央大将格…グレープブランデー ▼7戦3勝2着4回とパーフェクト。雄大な馬体を駆使し堂々たるレースぶりで抜群の安定感。前走はマイルもやや忙しかったかダッシュひと息で後方からだったが、直線は36秒4の上がりで強烈に追いこみ、敗れて強しの内容だった。チークピーシーズを着用と気性に難しさがあり初ナイターの不安はあるが、1戦ごとレースに進境を感じるし、距離延長もプラス材料。JRA筆頭格はこの馬か。
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■ダッシュ力は注目…ピュアオパール ▼初ダートだった関東オークスではハナ切って惜しい2着。距離やダートの不安を跳ね返し実にしぶとく、今後の選択肢が広がる内容だった。芝の1200でも逃げるようにテンの速さはこの中でもトップ。ハナへ行けばしぶとい馬で注意が必要。
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■惑星の魅力 ▼タガノロックオンは前走好時計での逃げ切り勝ち。未勝利の勝ち方、半兄タガノジンガロの活躍を見てもダートに高い適性がありそうな印象だ。ただ勝ったときの阪神は時計も速く前が残る馬場だっただけに過信は禁物。
▼堅実な差し脚で大崩れはしないボレアス。ユニコーンSも2番目の上がりで3着まで押し上げた。グレープブランデーに2連敗しているだけに力関係がカギとなる。前崩れで混戦になれば急浮上も。
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■南関東の王者 ▼南関転入後は無敗、牝馬で20年ぶりにダービーを制したクラーベセクレタ。不安材料もものともせず、盤石の競馬でスキを見せない強さを見せつけた。転入後のレースは全て完勝と南関では絶対王者と言っていい存在。今回はJRA勢が相手だが、迎え撃つ立場といっても言い過ぎではない。先行力があり、追ってからも長くいい脚を使うタイプで、前へ行く馬が多い今回はむしろ展開が向きそう。まだJDDで牝馬は未勝利だが、その不安も杞憂に終わる可能性。今回はこの馬の強さを更に全国に轟かせる舞台になる。
▼他の地方勢ではヴェガス、キスミープリンスとダービー2、3着馬も揃って参戦。ただクラーベとは勝負づけが済んだ印象もある。逆転は厳しいか。 未知の魅力は8戦7勝、唯一の敗戦は芝のマイルのレースで7勝は全て楽勝のベストマイヒーロー。岩手ダービーも持ったままの楽勝だった。昨年は岩手の雄ロックハンドスターは9着だった。それを上回るレースができるか。
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